かえつ有明中学校

目指す教育
自由だけれど、放任ではない。かえつ有明中学校が大切にする「信じて待つ」教育

四谷進学会・溝田:
まず、かえつ有明さんの教育を一言で表すとしたら、どのような言葉になりますか。
かえつ有明中・宇野先生:
「自由な校風」だと思います。最近まで私たち学校側からは強調してこなかったのですが、在校生や保護者の方、外部の方から「自由な学校ですよね」とよく言われるようになり、こちらからも使うようになりました。ただ「自由」を強調すると、受験生の保護者の方は「うちの子は大丈夫だろうか」と心配される方も多いです。しかし生徒たちの様子を見ていると、信じて待ってあげれば、彼らはきちんと自分でスイッチを入れます。そのスイッチが入る前に、保護者が先回りして物事を言うのはやめましょう、というお話を保護者会でもしています。私たち教員と保護者の方との合言葉は「信じて待つ」です。
四谷進学会・溝田:
「信じて待つ」という姿勢は、具体的にどのような形で生徒に表れていますか。
かえつ有明中・宇野先生:
テストの点数や偏差値に関係なく、誰もが自分らしく生きたいし、自分でスイッチを入れることができるはずだと私たちは考えています。表面的な行動だけを見て「この子には無理」と決めつけることはしません。年々、卒業していく生徒の満足度は明らかに上がっています。また入学した生徒からは「こんなに自由で、本当に尊重してくれるとは思わなかった」という声を、毎年4〜5月によく聞きます。
四谷進学会・溝田:
そうした信頼関係の根底には、どのような考え方があるのでしょうか。
かえつ有明中・宇野先生:
私たちは「対話」を非常に大切にしている学校です。共感的コミュニケーション(NVC)を教員が研修で学んでいます。対話というと、話すことがメインになりがちですけれども、聴く側のあり方を重視しています。教員だけではなく、保護者の方や生徒たちもそこは理解しているので、フラットな関係性の中で対話を行います。決めつけない、評価しない、真っさらな気持ちで受け止める。そうした姿勢があるからこそ、生徒たちは安心して本音を話せるのだと考えています。例えば授業でのプレゼンの際、どうしても話せない生徒がいれば「無理に話さなくていい」と伝えます。何かをすることが前提で始めるのではなく、今どんな気持ちでいるかを確認することから始める、それが私たちの教育の根底にあります。
四谷進学会・溝田:
かえつ有明さんといえば、「対話」だけでなく、「グローバル」や「探究」に力を入れているイメージがあります。
かえつ有明中・宇野先生:
本校は、一般的に「グローバル」と「探究」で取り上げられていると思うんですが、実際は一人ひとりがやりたいことってバラバラなんです。探究をやりたい子がいれば応援するし、グローバルや英語に力を入れたい子がいればそれを応援する。「グローバル」と「探究」 が目立っているだけで、実際は子どもたち一人ひとりのやりたいことを応援する姿勢です。
四谷進学会・溝田:
一人ひとりへ向き合うことが対話につながっているのですね。このことは、受験生や保護者の方にはどう伝わっているのですか。
かえつ有明中・宇野先生:
受験生向けのイベントとして、zoomを活用したオンライン説明会とリアルの学校見学会があります。そういったイベントを経て、受験生や、保護者の方に本校の対話を重視している姿勢が伝わっている感じがします。入学してから初めてそういうことが大切なんだよって強調するんじゃなくて、入学したらそういうもんですよねという風に、子どもたちはもう分かっています。だから、本当にスタートラインのレベルが上がっているような気がします。
四谷進学会・溝田:
入学前から受験生や保護者の方との関係が築けているのですね。
かえつ有明中・宇野先生:
はい。「受験生の担任」を自称していて、受験前から保護者の方とは丁寧に対面やメールでのやりとりを重視していて、本当に関係性ができている中で受験を迎えられていると思います。ですので毎年、受験が終わって残念ながら合格をお伝え出来なかった保護者の方からも感謝のメールをいただきます。それには我々も感謝し涙しながら読ませていただいています。それに、最近ある保護者の方に「面白い学校。他と比較のしようがない。」って言っていただいたこともあります。ありがたいくらいの褒め言葉でしたね。嬉しかったです。
四谷進学会・溝田:
最後に、受験を考えるご家庭へメッセージをお願いします。
かえつ有明中・宇野先生:
生徒全員をワンパターンな「グローバル人材」に育てたいとは思っていません。本校には、友達といっぱいおしゃべりするのが好きな生徒もいれば、黙々と読書することが好きな生徒ももちろんいます。うちのいいところは、どちらの生徒もお互いをちゃんと分かり合い、尊重しているところです。だから、どんなお子さんでもそのまま来てほしいと思っています。学校説明会はオンラインで質疑応答を最後の質問がなくなるまで1〜1.5時間しっかり行い、学校見学会も年間80回以上開催しています。ぜひ一度、ありのままの様子を見にいらしてください。

