渋谷教育学園渋谷中学校
専門家レポート
渋谷教育学園渋谷中学校 専門家レポート
『自調自考』
学校が大切にしたいことが、この4文字に凝縮されていると感じた。
入学したばかりの初めは、自調自考ができない生徒が入ってくることを先生側がしっかり想定されていることが鈴木先生のインタビュー中の言葉から伝わってきた。
先生方は自調自考できるまでのプロセスの中で、いつどんなトラブルが起こるか熟知されており、6年間ちゃんと向き合ってくれるからこそ、よりレベルの高い『自調自考』が達成されているのだと痛感した。
また先生方が生徒に対するリスペクトを持っていることもインタビュー中の言葉から感じられた。
「子どもだからやめましょう」と大人の都合がいいように管理して、子ども扱いするのではなく、一人の人間として、生徒自身が思考する機会を奪わないことが徹底されていると感じた。
集団指導の現場において先生から生徒に対して指示、管理をすることは、簡単かつ合理的な選択だと思う。
しかし、あえてその簡単な選択肢を取らずに、生徒たちを信じて、任せることは本当に簡単なことではないと思う。鈴木先生はインタビュー中繰り返し、「生徒に恵まれている」とおっしゃっていたが、そのスタンスで接することは並大抵のことではないし、先生方の生徒に対する深い信頼、愛情があるからこそ成し遂げられている学校文化だと感じた。
また印象に残っているのは、渋渋卒業生の弊社社員が先生方に挨拶をしていた時だ。かなり年数は経っているはずなのに、とても親しく会話をしており、Facebookなので現在もつながりがあるというから驚いた。先生方が生徒を愛しているからこそ、年月を超えて卒業生からも愛されている学校なのだと納得した。